何を食べようかなぁと考えていて。
ダイニングに行ったのはいいけど真宵さんは不在の様子。
何があるかなぁと冷蔵庫とかを確認して見つけたもので何か作ってみることに。
ひき肉、たまねぎ、トマトジュースにケチャップ…にんじんにコンソメ…。
その他諸々に決め手になったパスタ。
…よし、ミートソーススパゲティにしよう。
そう思って準備をしていると、何かを嗅ぎつけたのか、ルチがダイニングに現れた。
「あれ、琉生の兄さん、何してはるん?」
「昼食を作ろうかと思って」
「パスター?」
「うん」
俺の隣に立って手元を覗き込んで、
「ボク、ぺペロンチーノがえぇな」
なんて笑顔を向けてくる。
作れって言うのか。
まあちょっと待ってもらえば違う種類も作れ……
ぺペロンチーノ。
あれ、何入ってたっけ?
普段作るどころかあまり食べないからかなり記憶が曖昧だ。
「ルチ」
「何ー?」
「作り方、知ってる?」
聞けば、ルチはふるふると首を横に振る。
「残念だけど…作り方が分からない」
「えー」
料理の本とかを調べればすぐ分かるんだろうけど…
それまで俺の腹がもたない、きっと。多分。
そしてその材料があるかも分からない。
「ミートでいい?」
「えー、ぺペロンがええ」
「…」
「…」
「…いいよね?」
「………ええ、です。めっちゃミート食べたい」
よし、勝った。
「ペペロンチーノは後で作ってあげるから」
いつか。多分。
だから今日はミートソースで我慢しなさい。
真宵さんに料理の本、借りなきゃなぁ。
そんな事を考えた、或る日の昼下がり。
(途中から小話っぽくなったような、でも手記のような。分類めちゃくちゃ)
PR